2019/01/22
森林の今昔
かつて(昭和30~40年代)は、杉の木を植林したらお金になるといって、皆が植林を行った。
しかし、実際に杉の木が成長したころには、
家の建築資材は2×4などの外来材、
電柱で利用したボカ杉は、コンクリート柱・・・
時代が変わった。
時代とともに取り残された杉の植林
自分の所有する山を管理する人は減り
多くは、森林組合に委託したり、時には森林組合にも委託せず放置状態。
森の所有者も、子供や孫に引き継がれることなく、
不在者地主の山も多い。
間伐されていない植林地 危機・荒廃を再認識
植林した木は、定期的に間伐を行わなければ、
密集した状態となり、木自体も細く長く上に生えようとし、
下草が育たなくなり、表面の土砂が流れ、
保水力の低下や将来土砂災害を起こしかねない。
また、冬の雪山で年々増加しているのが、
間伐されない植林地での木の倒壊。
一旦、大雪になれば間伐されていない杉は、
細く長く育っているので雪の重みで、
折れたり倒れたりする。
その1部が道路を寸断し
人々の交通手段が出来なくなったり、
電線を切断して停電になったりする影響を及ぼす。
2018年の豪雪で、木が成熟しているにも関わらず
適切な間伐が間に合わず、 私たちの生活を脅かしていることを改めて痛感した。
森林(里山)を適切に保全することは、
自然環境の保全
良好な景観の形成
鳥獣と人との境界
といった多面的機能が備わっていることを再認識。
詳しくは、林野庁/森林の有する多面的機能を参照
http://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/tamenteki/index.html
新たな担い手づくりを行いながら森林整備
そこに暮らす人々の仕事(1次産業)の価値創出 しなければ、
本当に危うい時代が目前まで来ている。
氷見の里山での積雪状況 軽トラックで雪が積もった量を確認
道路脇の植林された杉の木の1本が倒れて、道路を遮断