定住率全国の半数以下の富山県地域おこし協力隊定住から見える事

ある人から、「地域おこし協力隊任期終了後に、採用フェアみたいなものはあるのか?」
という質問を頂いた。また、以前他の協力隊もそのようなことを言っていたことを記憶している。

 

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地域おこし協力隊OBだから言えること。

 

「地域おこし協力隊任期終了後に採用フェアは必要ない!」

富山県内では、これまで述べ100名弱の地域おこし協力隊が富山県各地で活動し、現在も50名弱の地域おこし協力隊が活動しているが、協力隊着任時から、起業を視野にいれて、活動・副業を行ってきたのは、芸術家2名(立山町、氷見市)、飲食業2名(南砺市、氷見市)、農業1名(著者)の合計5名である。

うち芸術家の1名は、県外に戻っていった。

地域おこし協力隊の制度を取り入れているのは、富山県内では、富山市、射水市、立山町、南砺市、砺波市、氷見市、小矢部市、魚津市、黒部市、朝日町。結果的に富山県に残ったのは、4名しかいない。4名/50名=8%

 地域おこし協力隊退任後、活動した地域ではなく、近隣地域で県内に定住したのは、10名前後。10名/50名=20%

 

【協力隊退任後の定住・移住】

 H29年度総務省調べの全国の地域おこし協力隊の地域での定住率平均が59%であるから、富山県は、平均の半数以下であり、はっきりいって少ない! また、全国的には、活動地域と同一市内が47%(富山8%)、近隣地域が12%(富山20%)であり、全国の定住と富山県内の定住での差が逆転している。地域おこし協力隊や県外者から見ると、富山県としては、魅力的な土地だが、地域としては、田舎に行けば行くほど住みづらい場合がある要素があるから、同地域での定住が少ないと言えると推測できる。

表1 地域おこし協力隊退任後の定住・移住率 富山県と全国統計比較

富山県統計 全国統計
同一市内に定住 8% 47%
近隣地域に移住 20% 12%

 

【富山県の移住定住について考察】

 この数値について協力隊や行政の質も大いにあるが、この富山県内の移住率の低さの根拠の1つとして閉鎖的な地域性を理解出来ていない協力隊員・行政・地域住民にも問題があると感じる。

 

 他の統計においても、全国移住希望者ランキング(認定NPO法人ふるさと回帰支援センター)で上位を占める富山県だが、この数値は、移住定住を積極的にフェアを開催して参加した人数を表しているのみであり、実際に移住になった数値ではない。実際に移住に至る数値は、低いか高いかは不明。

 その他、富山県で生まれ育った若者や富山を離れ首都圏で暮らしている富山出身者の中からも、

地域の闇を理解している利害関係のない私のような外部人間に対して、本音トークで必ず出てくるキーワードが、

封建社会・男尊女卑・年功序列 である。

 事実、親や地域には、「子供の学校のために同居しない」と言って、実家から15分程度に住んでいる若者も少なくない。

 家の延床面積が日本一で、2世帯・3世帯同居が可能な家を持ちながら、職場への通勤も概ね1時間以内であるにも関わらず一緒に同居しないのは、他県でも類をみない地域性だと感じる。

 同居を行わない理由を10年以上富山県に暮らし続け、前職の仕事上8県暮らしてきた著者自身が比較分析をした結果の1つとして、地域での根強いボス猿のトップダウンの社会制度、強いものには弱く、弱いものには強い風土があるように感じる。

 外部との社交辞令は、行うが実際に他地域との連携をせず自分の場所が一番という狭い世界観。

 内側の人間は、それに気付くことが難しいが、協力隊や移住者や他県に越した富山県人なら、それに気付いている人も少なくないが、謙虚な県民性から、このような情報発信をする者はいない。

 地域に住む人の中には、このような理不尽さに違和感を感じている人もいるが、実際に自分たちがその中にいると、その不便さや理不尽さに気付かず、当たり前として捉えている人々も少なくない。

 声を出して言うことを嫌う謙虚な県民性、ゆえに活字にして情報発信を行う私のような存在をボス猿は嫌って風評被害をされる場合も理解者から聞こえてくるし、めげずにがんばれと応援される。

 だから、今富山県で一番大事なのは、

大きな箱ものを作ることより、

人づくり・地域外での連携である

と私は主張したい。

 しかし、人づくりや地域外との連携には、まだまだ多くのハードルがあり、地域活性化が進んでいる西日本との差が広がるばかりだと危惧している。西日本の行政職員は、職員である前に地域住民だという意識が高い。しかし、自分たちが率先的に前に出るのではなく、黒子に徹して地域住民が地域活性化のために必要なことを進めている。

 人間性・人づくりに伸びしろがあるが、自然豊かな富山県。豊かな広葉樹や降水量の多さから生まれる山の幸、暖流寒流の魚が入り混じり天然の生け簀と言われる富山湾が作り出す海の幸、大型の農場整備が行われずミネラルを含んだ川水を活用し露地栽培が盛んな畑の幸の多さには、他県にはない食材の宝庫であり、食を通しての住みやすさは申し分がない。

 

【田舎に住む心構え・アドバイス】

そこで、富山に限らず田舎に住むにあたっての心構え

 田舎では、多数決より声より、声が大きい人が勝つ!(旦那さん(地域の有権者)と言われる権力がある人に多い傾向がある)

 田舎の常識・都会の非常識がまかり通る。

 では、どうしたらよいのか?

田舎の非常識を非常識であることとしつつ、地域が改革しなければならないし、その成功事例を作らなければ、いつまでたっても他人事のように処理されてしまう。

だから、私自身今は、自分が儲けることよりも、地域の意識改革に重点を置き地域活性化に繋がる活動に重点を置き、都市農村交流を進めている。その分、妻には苦労を掛けています(笑)

 

 上辺だけの長所、「暮らしたい国 富山」ということも大事だが、マイナス要素にも目を向く姿勢を持たないと、ますます他県との移住率の差が開き、人口減少問題が深刻になっていくだろう。

 

富山県が主催の移住者の集い「くらしたい国、富山」移住交流会

 事実、行政職員が民間主導の地域行事や地域活動に参加する率は、私の住んでいる氷見市では多くなく、コミュニケーションが取れていない・地域アイデンティティが少ないように感じる。

 私自身、この偏見や差別に対し微力ながら地域の中で活動し、1/3の理解者を得ていると感じているが、まだまだ過半数でなない。多くの田舎では、高齢化・人口減少が加速的に止まらず、その結果差別があるまま地域が疲弊し、消滅してしまう限界集落や予備軍が本当に多数あるのが富山県の現実である。

 県内で田舎に暮らす人々は、学校や病院や働く場所がないから人口減少・高齢化が進むと言っているが、私も関わってきた大長谷地区では、学校も病院もないが、今人口増加が起こり始めている。なぜなら、いきなり移住ではなく、ながたん農援隊や大長谷そば倶楽部や帰農塾といった都市住民のリピーター、関係人口の構築を大事にし、地域の人々の意識が変わってきたからだ。

 まだまだ小さな1歩にしか過ぎないかもしれないが、大長谷以外でも富山県内の他地域でも少しづつ変革が置き始めている。しかし圧倒的に多いボス猿らの既得権益がはびこる地域が多すぎる。だから、移住の際には、窓口の行政だけを信用せず、本当に地域に根付いた移住者の人々の話を聞くことをお勧めする。

 暮らしにくい富山県ではあるが、それ以上に圧倒的に美味しい食材と自然、標高3000mの山と海が1つにまとまっている地形は、世界でも3箇所しかないらしい。そんな素晴らしい自然環境がある富山県は、里山暮らし、小さな農業をするには、もってこいの場所であり、私自身里山の現場で実践しながら理解ある地域の人々とこの住みづらい田舎から真に住みやすい・くらしたい国 富山を目指していきます。

 

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