氷見稲積梅6月16日から販売/梅仕事での年収

     

230616_収量と梅園年間経費2 2023年地理的ブランド表示(GI)のある特産氷見梅は、6月16日㈮から、氷見あんしん食品で

今年は、A級品850円/㎏、B級品600円/㎏でお買い上げ出来ます。

特産氷見稲積梅

 

 

地理的ブランド表示(GI)の特産氷見稲積梅が氷見で購入出来るのは、氷見あんしん食品のみ

 

氷見あんしん食品は、プラファ駐車場内にあります。

 

【梅仕事での年収】

農家の人件費はタダ=ゼロ円!

これから農家を目指す人へ、覚悟を持って助言を含めた現状です。

稲積梅に限らず先輩農家は、自分たちの人件費を計上しない場合が多いことを理解して欲しい。

NOMACHIでは、2020年から鞍骨地区での氷見稲積梅生産組合から

10年間放置されていた梅園4反と

新規に苗を2019年に植えた2反の梅園を委託をされ、

梅園管理をしていましたが、過去2年間諸経費は、下記の通りとなった。

 

 

上記の通り実際に梅園にかかった費用は 388,600円 

ただし、草刈りは、最低賃金で計上。

通常外注される場合は、1000m2(1反)あたり10万円が相場。

・農地守る君 https://kusakarikun.com/service/list/ 350円/m2であり、1000m2では、350,000円

・農地コンシェルジュ https://no-chi.com/agriculture-agent/ 100円/m2 1000m2では、100,000円

10万円×6反に換算すると60万円となり、年間5回行うと300万円相当になる。

しかしこの計上はあまりにもかけ離れているので、農家の最低賃金日当8000円で約2.5日で計上。

 

梅園の草刈り 年5回 6000a(1800坪)

 

 稲積梅に限らず、こうした草刈りや剪定などの事実上の自分たちが働いた分の人件費を経費を計上しない農家は多い。

人件費に当たる273,000円は、タダだという古来からの考え方で肥料や農薬など外部に支払われる外貨115,600円のみが経費だと考えられている。

 だから現状の梅農家に限らず農家は、儲からない。

 農業で自らが時間を費やした分の等価価格が計上されず、サラリーマンよりも劣悪であることが昔から継続されている。古い体質のまま担い手不足、高齢化になっているのが富山県の農業での実態である。

 

 

梅の収入13年以降で赤字解消

 

他の20年以上管理している梅農家において、梅の摘み取り生産量は、833㎏/反程度である。

反当たり17万円相当が見込めるが、

私の管理している梅園6反(1800坪)は、10年以上管理されておらず、梅樹の生育弱っていた。

10年以上放置されていた梅園 生育が極端に悪い

 

通常の10年以上の梅園1本の樹から60㎏ほど採れる場合もある

 

そのため、4反の圃場面積があるにもかかわらず、収量 1年目500㎏ 2年目750㎏ であった。

通常の圃場面積分6反だと、4×833㎏=3.3t程度が見込める予定。

また、新たに苗木を植えた2反の梅園においても、収量が無いのにもかかわらず、3年目以降、畑の賃料を支払えとの督促。

新たな苗木が成熟した木になるまで10年以上の歳月がかかるが、そうした手間暇を訴えても、過去にも生産組合として考慮していないため、

栽培育成の補助は無い。

 今後、将来を見越して行政などが景観や特産品の拡大に支援を考慮しないと、新規に圃場を開拓した場合に10年以上は赤字であるのは確実。

農地の荒廃、中山間地域の衰退を真剣に取り組むのなら、個別保証制度などの行政支援を行って収益見込みが出来るような制度を設けなければ、

新しく農地を開拓するのは、自らが赤字を担って覚悟を決めないと厳しいと想定される。

現状の稲積梅では、これまで鞍骨での収量と他の梅園農家の実績から鑑みると他の梅農家と同等収量になるには、19年かかることが判明。

生産組合に対して、このように数値化での説明を行ったが、話にならなかった。

また、経営側においても事業計画を出すことを委託当初から行われなかった(経営側の管理の甘さ)。

過去2年間において、収量が少なかったことを述べたが、

1年目は、「お前は、収穫時期が遅く梅を落としている」と説明され

2年目は、落とさず収穫したが、「剪定の樹を切りすぎている」と説明。

さらに、草刈りだけは、他の生産農家の倍以上あるにも関わらず、

「自分の畑ばかりに専従し、生産組合の協働作業に顔を出さない」

「自分の梅園はアルバイトを雇って、生産組合の協働の梅園での収穫に従事せよ」

と嫌味を言われる始末。これくらいのパワハラ発言は、愛の鞭であり、容認しなければ、新規就農者としてはやっていけない。

今年度、数値化にして、梅での利益や支払いが非常に負担になっていることを伝えたのだが、理解を得られることは無かった。

多分、理解されるのには、あと10年はかかると想定される。

他団体においても、このような数値化で事前に説明出来る農業団体や経営者は少ない。

故に今後梅に限らず自分たちが農産物を作って農業だけで生計を立てることを希望者には、何年目に収支が取れるのかを計画することを薦める。

1年目収益と諸経費の差額289,0000円、2年目の収益と諸経費の差額238000円 この計算で行くと9年目でようやく赤字がなくなる。

しかし、過去の6年間の赤字を補填するには、17年間の歳月が必要である。

担い手を育成する経営側には、このような説明がなく、説明を求めても、聞く耳を持たない傾向が強い。

しかし、

「〇〇をやったら儲かる」とだけの漠然した説明で、確信的な数値化を行わずに新たな担い手を勧誘する場合が多く、

事業計画を自ら作れるイメージが無いと採算性は、乏しいので意識して考えたほうがよい。

通常の梅園では、豊作だと200,000円/反が見込まれるそうだが、

10年間放置し、他の梅園よりも圧倒的に収量が少ない鞍骨梅園において、

赤字が解消されるのに13年、通常の収量を得るためには、19年以上経過が必要であることが判明。

生産組合にこの数値を計上し、農地の減免申請をお願いしたが、残念ながら聞き入れれることは無かった。

若手生産農家を増やしたいという組織の思いとは逆に、実際には、若手生産者への補助が無く、

農地や肥料の減免も無い。小さな農業では、単に若手農家をこのように肉体労働の駒として考えている場合が多くみられる。

よって残念ながら今年の特産氷見稲積梅の摘み取り体験は、圃場を返納し一般公募は行いません。

梅農家として生計を立てる場合、19年ほどの時間をかけないと収益があがらない。

また、病害虫で収量が激減する場合も想定される。

鞍骨の梅園も コスカシバという害虫に年々被害があり、梅の枝を伐採。被害が拡大すると収量が4割ほど減少する傾向がある。

コスカシバによる被害のあった樹

 

被害の無い箇所まで大々的に伐採し、新しく枝を揃えていくしかない

 

富山県において、農業で生計を立てたいと思っても、若手農家が育つまでの補助は現状本当に少なく、

生産物が安定するまでの支援もないのでおすすめは出来ない。

それでも将来を見越して希望される場合は、17年我慢できるだけの体力と資金を持つか、現状条件の良い圃場での継承をお勧めします。

また、減農薬減化学肥料で栽培され、すべて手摘みの手間暇がかかっている特産氷見稲積梅であるが、

情報発信に力を入れることの大切さ、それによる付加価値を向上させるという努力の評価があまりにも少なく、

未だ南高梅(スーパーAlbis880円/㎏・2Lサイズ)よりも安い価格(850円)で売られていることにも問題がある。

特産氷見稲積梅は、生産量が南高梅57,500tに比べ、わずか30tの0.05%の出荷量しかない。

付加価値を高めることも富山県人として理解し、肥料や農薬の高騰、

現状の価格よりも1.5割し1200円ほどでの販売価格が実現できれば、生産農家の継承にもつながると想定される。

1日1回、にほんブログ村へクリックして頂くと、氷見・富山の情報が多くの人に広がります。
『ポチっと、クリック』ご協力願います。

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 富山県情報へ

にほんブログ村

1
シェア
ツイート